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ダイエット、運動しなきゃと思っている人に、加圧トレーニングを含めた効率的な運動処方箋を公開していきます


by daichi_net
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食べ過ぎは遺伝子のせい

「食べ過ぎは遺伝子のせい」
という記事がありました。


遺伝子が過食や過度の体重増加を招く一因である可能性が、新しい研究によって示された。
研究者らは、今回の知見が体重減少の“特効薬”につながるわけではないが、特に若年者における良い食習慣と運動の重要性をさらに裏付けるものであるとしている。

米科学誌「Science(サイエンス)」10月17日号で報告された研究は、
神経伝達物質であるドパミンを利用し、食物に対する脳の反応を調べた最新の研究。
食事を摂ると、脳の“報酬(reward)”中枢の細胞はドパミンを放出し、快感を引き起こす。
これまでの研究では、脳内のドパミン受容体が少なく、他の人と同じ満足感を得るためにより多量に食べる人がいることが報告されている。

今回、米オレゴン研究所(ORI、ポートランド)のEric Stice氏らは、米エール大学およびテキサス大学オースティン校の研究者らとともに、女性の脳の快感中枢のスキャンを実施。その結果、一部の女性の脳ではドパミン反応が低いことが示された。ドパミン受容体の活性が低い人がいることを示した画像研究はこれが初めて。

また、特定のドパミンD2受容体遺伝子を持つ女性は、ミルクセーキを飲んだときの快感反応が最も低く、同じ快感反応を得るにはより多くのミルクセーキが必要であった。
追跡調査では、これらの女性が翌年、過体重になる確率が高いことも示された。
Stice氏は「ドパミン受容体を標的としたダイエット薬に効果はない」と述べ、
脂肪の多いファストフードを子どもに食べさせないという早期の行動療法を勧めている。

米ブルックヘブンBrookhaven国立研究所(ニューヨーク州)のPeter Thanos氏は「肥満動物を用いた研究では、ダイエットにより食物に対するD2(受容体)の反応が増大したことが示されている」という。米国立薬物乱用研究所(NIDA)所長のNora Volkow博士は「脳機能におけるこの遺伝子多型(ポリモフィズム)の意義が初めて明らかにされ、脳内の快楽を支配する領域との関連が示された。ドパミン経路を活性化する身体活動も食べ過ぎという強迫行動を抑えるメカニズムと思われる」と述べている。





この報告は何を言いたいのか、考えてみました。

ドーパミンの働きは
生理学者が行動中の動物の脳に電極を刺して
どんなときにドーパミンニューロンが活動しているかを調べてみたところ、
ドーパミンニューロンはそのような行動の動機付けに関連して活動を増す
ことがわかってきました。
私たちのまわりで起こるさまざまな出来事がいいことであれ、
いやで危険なことであれ、とにかく自分にとって意味があって、
何らかの行動を引き起こすような場合には必ずドーパミンニューロンが
活動しています。
つまり、私たちは周囲の環境にに適応し、
学習しながら、生活するすべを会得していきます。
言ってみれば人生は学習の連続です。
ドーパミンはそのような学習の強化因子として働いているのです。

ちなみにドーパミンの分泌が少なくなる病気があります。
聞いたことがあるかもしれませんが、

それはパーキンソン病です。

パーキンソン病は
立ち上がって歩こうと思っても、身体がすくんでしまって、
どういう順番に筋肉を動かしていいかわからなくなったり、
身体が震えたり、運動そのものができなくなってきます。
また、物覚えが悪くなったり、忘れっぽくなったり、
万事がゆっくりになって反応が鈍くなり、集中力や注意力も失われ、
無力感、無気力になったりします。
また、次第に人と交わるのも嫌になる、
という症状が出現します。

実は年を取ると誰でもパーキンソン病になる可能性があります。
多くの研究から10歳年を取るごとに平均10%程度の
ドーパミンニューロンが死んでいくことがわかっています。

20歳のときを単純に100%とすると100歳で私たちの殆どが
パーキンソン病になる計算になります。
実際、私たちが持つ「年寄りらしさ」のイメージを極端にすると
パーキンソン病患者さんそっくりになります。
万事がスローモーで、物覚えが悪くなり、ちょっと前かがみになって歩き、
転びやすく、震えが来たりするのはドーパミンが減少していることと無関係ではありません。



はじめの報告によると、過食症に人は食べても遺伝的にか
ドーパミンの分泌が少ないため、満足するのに時間がかかり、
結果として食べる量が多くなる、ということです。

これは食べる時にのみドーパミンの分泌が少ないということなのか分かりませんが
もし食べる時だけでなく相対的にドーパミンの分泌が少ないということならば
過食気味の人は早期にパーキンソン病似の
老人気質になるということなのでしょうか、そうとも考えられますね。


ドーパミンの分泌を過剰にすることによって食べる量がすくなくなる、
ということが言いたいのかと思ってのですが、

Stice氏は「ドパミン受容体を標的としたダイエット薬に効果はない」と述べ、
脂肪の多いファストフードを子どもに食べさせないという早期の行動療法を勧めている。


どうやらこういうことのようです。
by daichi_net | 2008-10-28 08:52 | ダイエットについて